「最近、お腹だけ出てきた気がする…」
「体重はそれほど増えていないのに、健康診断で腹囲を指摘された」
「内臓脂肪と皮下脂肪って、そもそも何が違うの?」
40代以降になると、こうした体型の変化が気になってくる方も多いのではないでしょうか。
結論からいうと、内臓脂肪と皮下脂肪では「つく場所」「健康への影響」「落としやすさ」などが異なります。
特に注意したいのが内臓脂肪です。
内臓脂肪の過剰な蓄積は、血圧・血糖・脂質などの異常と関連し、メタボリックシンドロームにも深く関わります。
一方、皮下脂肪は皮膚の下につく脂肪で、内臓脂肪と比べると健康への影響は小さいものの、一般的には減少が緩やかな傾向があります。

体育教師・パーソナルトレーナーとして体づくりを指導していると、「体重だけを見ていて、お腹まわりの変化には気づいていない」というケースもあります。
大切なのは、体重だけではなく、自分の体脂肪や腹囲なども含めて体の状態を確認することです。
- 内臓脂肪と皮下脂肪の違い
- 内臓脂肪と皮下脂肪を見分ける目安
- 健康面で特に注意したい脂肪
- 40代から実践したい脂肪を減らす方法
内臓脂肪と皮下脂肪の違いを簡単にいうと
内臓脂肪はお腹の奥につく脂肪
内臓脂肪とは、胃や腸などの内臓の周囲に蓄積する脂肪のことです。
見た目ではわかりにくいのですが、お腹の内側で少しずつ増えていくため、気づかないうちに健康リスクを高めてしまいます。
40〜50代の男性に多く見られる「お腹だけぽっこり出ている体型」は、内臓脂肪が増えている可能性があります。



私自身、パーソナルトレーナーとして多くの方の体組成データを見てきましたが、
「体重はそれほど重くないのに、内臓脂肪レベルだけが高い」
というケースは珍しくありません。
特にデスクワーク中心の生活や運動不足が続くと、余ったエネルギーが内臓脂肪として蓄積されやすくなります。
内臓脂肪は生活習慣病との関係が深いため、40代以降は体重だけでなくお腹周りにも注目することが大切です。
内臓脂肪が増える原因には、
- 食べ過ぎ
- 運動不足
- 飲酒習慣
- 加齢
などがあります。
内臓脂肪はエネルギーの出し入れが活発なため、比較的落としやすい脂肪といわれています。



私がパーソナルトレーニングをしていて感じるのは、40代以降の人は仕事や家庭が忙しくなり、運動不足になりやすいです。
そのため、体重だけでなく内臓脂肪にも注目することが大切です。
皮下脂肪は皮膚の下につく脂肪
皮下脂肪とは、文字通り皮膚のすぐ下につく脂肪です。
- お腹
- お尻
- 太もも
- 二の腕
などにつきやすく、女性に多く見られます。
皮下脂肪には、
- 体温を保つ
- 内臓を守る
- エネルギーを蓄える
という重要な役割があります。
しかし、一度つくとなかなか落ちにくいという特徴があります。
比較表で違いを確認しよう
| 項目 | 内臓脂肪 | 皮下脂肪 |
|---|---|---|
| つく場所 | 胃や腸など内臓の周囲 | 皮膚のすぐ下 |
| つきやすい傾向 | 男性に蓄積しやすい傾向 | 女性に蓄積しやすい傾向 |
| 見た目の目安 | お腹が前に出やすい | お腹・お尻・太ももなどにつきやすい |
| 落としやすさ | 比較的減りやすい | 比較的減りにくい |
| 健康への影響 | 生活習慣病との関連が強い | 内臓脂肪より関連は弱い |
| 確認する目安 | 腹囲などを参考にする | 皮膚の下の脂肪として確認しやすい |
ただし、見た目や触った感触だけで、内臓脂肪と皮下脂肪を正確に区別することはできません。
内臓脂肪と皮下脂肪ではどちらが危険なのか
内臓脂肪は生活習慣病リスクを高める
内臓脂肪が問題視される最大の理由は、健康への悪影響が大きいことです。
脂肪はエネルギーの貯蔵として大事なのですが、
多く溜め込みすぎると、それが血管や代謝機能に悪影響を及ぼすことがわかっています。
その結果、
- 高血圧
- 2型糖尿病
- 脂質異常症
- 動脈硬化
などのリスクが高まります。
健康診断で腹囲や内臓脂肪を指摘された場合は、「少し太っただけ」と軽く考えないことが大切です。
内臓脂肪は見た目以上に健康寿命に関わる重要な指標なのです。
健康診断で「メタボリックシンドローム予備群」と指摘される方の多くは、内臓脂肪が蓄積しています。
メタボリックシンドロームは、単に「太っている」という意味ではありません。内臓脂肪の蓄積に加えて、血圧・血糖・血中脂質などの異常が重なった状態を評価する考え方です。
「メタボリックシンドロームについて詳しく知りたい方はこちら」
▶ メタボリックシンドロームとは?診断基準と改善方法を40代・50代向けに解説
皮下脂肪は直接の病気リスクは低い
皮下脂肪も増えすぎれば肥満や関節への負担増大につながりますが、内臓脂肪ほど病気との関連は強くありません。
本来は体を守るための重要な組織です。
ただし、皮下脂肪が増え続けるということは、消費エネルギーより摂取エネルギーが多い状態が続いているということでもあります。
健康面では内臓脂肪を優先して減らしたい
40〜50代の方にとって、まず優先したいのは内臓脂肪対策です。
なぜなら、内臓脂肪は健康リスクが高く、しかも生活習慣の改善によって比較的減らしやすいからです。
体重の数字だけに一喜一憂するのではなく、
「お腹周りが減ったか」
「ウエストが細くなったか」
に注目することが大切です。
なぜ40代から内臓脂肪が増えやすくなるのか
基礎代謝や活動量の変化
40代以降は、若い頃と同じ生活をしていても体型が変化することがあります。
年齢だけが原因ではなく、
- 日常生活で体を動かす時間が減った
- 筋肉量が減った
- 食事量や飲酒量が現在の活動量に合っていない
- 座って過ごす時間が増えた
など、複数の要因が重なっていることも少なくありません。
そのため、「年齢のせいだから仕方ない」と考えるのではなく、食事・運動・日常の活動量を見直すことが大切です。
運動量が減るから
学生時代や20代の頃に比べて、
- 歩く量が減った
- スポーツをしなくなった
- 車移動が増えた
という方は多いでしょう。
内臓脂肪と皮下脂肪の見分け方
内臓脂肪と皮下脂肪は、見た目や触った感触からある程度の傾向を考えることはできます。
ただし、触っただけで正確に判別することはできません。
「硬く張っているから内臓脂肪」「柔らかくつまめるから皮下脂肪」と決めつけず、あくまで一つの目安として考えてください。
お腹の硬さで判断する目安
内臓脂肪が多い場合、お腹は比較的硬く張ったような感触になります。
一方、皮下脂肪が多い場合は柔らかくつまみやすい特徴があります。
ただし、これはあくまで目安です。
ウエストサイズを確認する
日本では、腹囲が男性85cm以上・女性90cm以上という数値が、メタボリックシンドロームを評価する際の基準の一つとして使われています。
ただし、腹囲だけで「内臓脂肪が多い」「メタボリックシンドロームである」と確定するものではありません。
血圧・血糖・血中脂質などの結果も合わせて評価されるため、健康診断で指摘された場合は結果全体を確認することが大切です。
健康診断結果も参考になる
近年の健康診断では内臓脂肪レベルを測定できる場合もあります。
体重だけでなく、
- BMI
- 体脂肪率
- 腹囲
も合わせて確認するとよいでしょう。
体重だけでは体脂肪の状態までは分かりません。
「自分の体脂肪率はどのくらいが目安なの?」という方は、体脂肪率の考え方も合わせて確認してみてください。
内臓脂肪を減らすために効果的な方法
食事改善が最優先
内臓脂肪を減らしたい場合、多くの人は運動から始めようとします。
もちろん運動は大切ですが、優先順位としては食事改善が先です。
なぜなら、内臓脂肪が増える最大の原因は「消費エネルギーより摂取エネルギーが多い状態」が続くことだからです。
ただし極端な糖質制限や断食はおすすめできません。
40〜50代では筋肉量の維持も重要だからです。
まずは、
- 不必要な間食を減らす
- ジュースを水やお茶に変える
- 夜遅い食事を控える
といった取り組みから始めるのがおすすめです。
脂肪を減らすためには、特定の食品を極端に制限するよりも、まず現在の食事量や内容を見直し、無理なく続けられる形に整えることが大切です。
有酸素運動を習慣化する
ウォーキングやサイクリングなどの有酸素運動は内臓脂肪減少に効果的です。
有酸素運動というと「長時間頑張らなければ意味がない」と考える方もいますが、最初から無理をする必要はありません。
厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」でも、個人差を踏まえて強度や量を調整し、今より少しでも多く体を動かすことが基本的な考え方として示されています。
筋トレでリバウンドしにくい体を作る
筋トレは、ダイエット中の筋肉量や筋力を維持するためにも取り入れたい運動です。
厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、成人に対して筋力トレーニングを週2〜3日行うことが推奨されています。
ただし、運動習慣がない方が最初から高い負荷で行う必要はありません。
皮下脂肪を減らすために効果的な方法
皮下脂肪も、基本的な減らし方は内臓脂肪と大きく変わりません。
食事を整え、日常の身体活動や有酸素運動、筋トレを無理なく継続していくことが基本です。
ただし、皮下脂肪は内臓脂肪と比べて減少が緩やかな傾向があるため、短期間で結果を求めすぎないことも大切です。
また、「お腹だけ」「太ももだけ」のように特定の部位の脂肪だけを狙って減らすことは基本的には難しく、体脂肪全体を少しずつ減らしていく考え方が現実的です。
よくある質問
まとめ
内臓脂肪と皮下脂肪には違いがありますが、どちらも特別な方法で一気に減らそうとする必要はありません。
まずは、
- 食事を少し整える
- 今より少し多く歩く
- 週に数回、無理のない筋トレを取り入れる
など、続けられることから始めてみてください。



体育教師・パーソナルトレーナーとしても、短期間だけ頑張ることより、無理なく続けられる習慣を作ることが大切だと考えています。
40代から無理なく体脂肪を減らしたい方へ
「内臓脂肪と皮下脂肪の違いは分かったけれど、結局何から始めればいいの?」
という方は、まずダイエット全体の基本を整理しておきましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
参考にした公的機関・資料
- 厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」
- 厚生労働省・健康日本21「身体活動・運動」
- 国立健康・栄養研究所「健康日本21(第二次)分析評価事業・身体状況調査の定義と判定基準」


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