「運動不足は気になるけれど、仕事が終わる頃には外が暗い」
「雨の日や暑い日は、歩きに行く気になれない」
そんなときは、家の中で体を動かしてみませんか。最初はその場で足踏みを1分でもかまいません。慣れてきたら室内を歩き、椅子の立ち座りなどを加えていきましょう。

現役の保健体育教師・パーソナルトレーナーとして、私がおすすめしたいのは「次の日もできる余力を残す」始め方です。
自分が無理なく続けられる動きを見つけることから始めましょう(^^)
- 家の中で道具なしでできる5つの簡単な運動
- 今日から試せる5分メニューと増やし方
- 室内ウォーキング用の器具を検討する目安と安全上の注意点
運動不足が気になったら、まず「今より少し多く動く」
厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」成人版では、個人差に合わせて強度や量を調整し、今より少しでも多く体を動かすことが勧められています。目標として示されているのは、歩行と同じかそれ以上の身体活動を1日合計60分、息が弾む程度の運動を週合計60分、筋トレを週2〜3日です。家事や移動など、日常生活の動きも「身体活動」に含まれます。
数字を見ると「そんなにできない」と感じるかもしれません。でも、最初から推奨量をこなす必要はありません。運動習慣がない人は、今の生活にまず1〜5分を足すところから。5分は始めやすくするための例であり、この5分だけで公的な推奨量を満たすという意味ではありません。
座っている時間が長い人は、仕事やテレビの合間に一度立ち上がることも始まりです。座ったままでできる動きを探している方は、デスクワークのストレッチ7選も参考にしてください。屋内に限らず、運動を始める全体像は40代の運動は何から始める?で詳しくまとめています。
家の中で運動するメリットと限界
家の中なら、雨や暗さを気にせず、着替えや移動の準備も少なくて済みます。仕事や家事の合間に1分だけ動けるのは、運動を始めるときの大きな利点です。
一方、歩くスペースが狭ければ長く歩きにくく、短い足踏みだけで公的な推奨量を満たすわけではありません。家の中で始め、慣れたら室内で動く時間を増やす、外を歩く、筋トレも加えるなど、自分に合う形へ広げていきましょう。
家の中でできる簡単な運動5選
まずは動く場所を片づけ、滑りにくい床と安定した椅子を用意しましょう。以下の時間や回数は、運動経験の少ない人が試すための一例です。体力や体調に合わせて減らしてかまいません。
1 その場で足踏み まずは1分
壁や動かない椅子の近くに立ち、左右交互に足を軽く上げます。
30秒でもよいので、落ち着いて呼吸できる速さで始めましょう。
テレビを見ながらでも取り入れやすい方法です。ただし、ふらつく人は無理に立ったまま行わず、安定した椅子に座って脚を交互に上げる方法を選んでください。
2 廊下や部屋をゆっくり歩く 2〜5分
家具やコードを片づけ、数歩進んでゆっくり方向を変えます。狭い部屋なら、同じ場所で足踏みを続けても大丈夫です。急な方向転換や、滑りやすい靴下での歩行は避けましょう。
雨の日でも歩く時間をつくれる一方、室内で短く歩くことだけで、外での長いウォーキングと同じ運動量になるわけではありません。外でも歩いてみたい方は、初心者向けウォーキング完全ガイドへ進んでください。
3 椅子の立ち座り 5回から
キャスターのない安定した椅子に浅めに座り、足を床につけます。体を少し前に傾けて立ち、ゆっくり座ります。立つときに息を吐き、必要なら手を使いましょう。
膝や腰に痛みが出る場合は回数を増やさず中止してください。自宅で取り組む筋トレをもっと知りたい方には、自宅でできる筋トレ5選を参考にしてください。
4 壁に手を添えてかかとを上げる 8回から
壁や丈夫な家具に手を添え、両足で立ちます。かかとをゆっくり持ち上げ、ゆっくり下ろします。
バランスを崩しそうなら、動かす幅を小さくしましょう。
5 壁に手をついて腕を曲げ伸ばす 5回から
壁に両手を肩幅程度で置き、足を少し後ろへ引きます。肘を軽く曲げて胸を壁に近づけ、押して戻ります。足を壁に近づければ負荷を軽くできます。息を止めず、肩に痛みがない範囲で行ってください。
厚生労働省は、歩くような有酸素性の活動に筋力トレーニングを組み合わせることも勧めています。家の中なら、その場足踏みと立ち座りを組み合わせるだけでも始められます。筋力トレーニングについての情報シートも参考になります。
今日からできる「5分だけ」室内メニュー
体調に問題がない日なら、次の例から試してみてください。
| 時間 | 動き | ポイント |
| 0〜1分 | その場でゆっくり足踏み | 体調と足元を確認する |
| 1〜3分 | 足踏み、または部屋を歩く | 会話できるくらいの無理のない速さ |
| 3〜4分 | 椅子の立ち座りを5回程度 | 必要なら手を使い、余った時間は休む |
| 4〜4分30秒 | かかと上げを8回程度 | 壁に手を添える |
| 4分30秒〜5分 | ゆっくり足踏みして終える | 呼吸を整え、急に止まらない |
これは始めるための例です。5分が長く感じるなら、最初の足踏み1分だけで終了しても大丈夫。
逆に余裕があっても、初日から急に長時間へ増やさず、翌日の体調を確かめましょう。
いつ、何を行ったかを一言メモしておくと、続け方を見直しやすくなります。
家の中での運動を続ける3つのコツ
1 時間より先に、始める場面を決める。
「夕食の前に足踏み1分」「テレビの1本目が終わったら立つ」など、すでにある習慣と結びつけます。
2 増やすのは一度に一つ。
例えば1週目は足踏み1〜5分から始め、余裕が出たら回数または時間を少し増やします。
立ち座りなどの筋トレは、慣れたら週2〜3日を目安に。休息や体調に合わせて調整しましょう。
3 できない日の短縮版を決める。
疲れた日は足踏み30秒や、座りっぱなしを中断するだけでもかまいません。「毎日必ず5分」をノルマにせず、生活の中に戻しやすい形を選んでください。続ける仕組みは運動が続かない人へ|習慣化する7つのコツでも紹介しています。
室内ウォーキングやステッパーは必要?
最初は器具なしで十分です。床の安全を確保できれば、その場足踏みや室内歩行から始められます。
一方、室内で歩く時間を長く確保したいのに歩ける場所がない、天候に左右されず決まった場所で運動したいという人には、室内ウォーキング用の器具やステッパーが選択肢になります。設置場所、手を添えられる環境、床の滑りやすさ、運転音や振動、片づけやすさを確認しましょう。集合住宅では特に、器具が静音と表示されていても周囲への音がなくなるとは限りません。
器具を検討する段階になったら、40代・50代におすすめの室内ウォーキング・ステッパー5選|運動初心者向けに比較で違いを確認できます。まずは道具なしで試し、自分に必要だと分かってから選びましょう。
安全に始めるための注意点
運動前に体調を確認する。発熱や強いだるさがある日は休みましょう。心臓・血管の病気、糖尿病などの持病、治療中の病気、運動で悪化する痛み、服薬上の注意がある方は、始め方を主治医に確認してください。
足元と周囲を整える。床のコードや敷物のめくれを片づけ、滑りにくい履き物を選びます。椅子はキャスターのないものを使い、階段や高い踏み台を即席の器具にしないでください。
異変があれば止める。胸の痛み、動悸、めまい・ふらつき、冷や汗、いつもと違う強い疲れ、関節や筋肉の強い痛みが出たら中止します。症状が続く場合は医療機関に相談してください。
運動前後は速さを急に変えず、少しゆっくり動く時間を入れましょう。詳しくは厚生労働省の身体活動・運動を安全に行うためのポイントを確認してください。
よくある質問
体育教師×トレーナーとしての結論
40代・50代の運動不足が気になったら、まずは家の中で1分だけ足踏みすることから始めましょう。できたら室内歩行や椅子の立ち座りを加え、5分、10分と自分の体調に合わせて増やしていきます。雨の日でも動ける方法を一つ持っておくと、続けるきっかけになります。
体を動かす習慣の全体像は一生動ける体をつくる完全ガイドでも紹介しています。家の中で歩く時間をもう少し確保したくなったときは、室内ウォーキング・ステッパー5選の比較記事を参考に、必要な器具だけを選んでください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
参考にした公的機関・論文
- 厚生労働省(e-ヘルスネット)「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」推奨シート:成人版 出典ページ
- 厚生労働省(e-ヘルスネット)「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」情報シート:筋力トレーニングについて 出典ページ
- 厚生労働省(e-ヘルスネット)「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」情報シート:身体活動・運動を安全に行うためのポイント 出典ページ
- 横浜市「ハマトレについて(自宅でできるロコモ予防トレーニング)」 出典ページ


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