健康診断の結果を見て、
「赤血球やヘモグロビンは何を表しているの?」
「血液サラサラ・ドロドロとはどういう意味?」
「数値に印がついたけれど、運動や食事で改善できる?」
と疑問に感じたことはありませんか?
血液は、酸素や栄養を運ぶだけではありません。病原体から体を守り、出血を止め、体温や体内環境を一定に保つ役割も担っています。

この記事では、現役の保健体育教師・パーソナルトレーナーとして、40代・50代の運動初心者にも分かる言葉で、次の内容を解説します。
- 血液の主な役割
- 赤血球・白血球・血小板・血漿の違い
- 健康診断の血液検査の見方
- 血液と血管の健康を支える生活習慣
- 検査結果で異常があったときの対応
先に大切なことをお伝えすると、血液検査の数値は1項目だけで判断できません。
血液とは?最初に役割を確認
血液は、心臓から送り出され、動脈・毛細血管・静脈を通って全身を循環しています。
人の体内にある血液量は、一般的に体重の約13分の1とされています。
血液が担う4つの役割
血液には、大きく分けて4つの役割があります。
| 役割 | 主な働き |
|---|---|
| 運ぶ | 酸素・栄養素・ホルモンなどを全身へ運ぶ |
| 回収する | 二酸化炭素や老廃物を肺・腎臓などへ運ぶ |
| 守る | 白血球などが病原体や異物に対応する |
| 整える | 出血を止め、体温・水分・pHなどを調整する |
血液は、体中を走る「運送網」「回収網」「防御システム」を兼ねていると考えると分かりやすいでしょう。
血液を構成する4つの成分
血液は、大きく分けると次の2つからできています。
- 血漿:約55%
- 血球:約45%
血球には、赤血球・白血球・血小板があります。
血漿
血漿は、血液の液体部分です。
約90%が水分で、残りにはタンパク質、電解質、糖質、脂質、ホルモン、老廃物などが含まれています。
主な役割は次のとおりです。
- 栄養素やホルモンを運ぶ
- 二酸化炭素や老廃物を運ぶ
- 血圧や体内の水分バランスを保つ
- 血液凝固や免疫に関わる成分を運ぶ
赤血球
赤血球は、肺で取り込んだ酸素を全身へ運ぶ細胞です。
赤血球の中には、ヘモグロビンという赤いタンパク質が含まれています。ヘモグロビンが酸素と結びつくことで、筋肉や脳などへ酸素を届けます。
赤血球やヘモグロビンが少ない状態では、貧血によって次の症状が現れることがあります。
- 疲れやすい
- 息切れ
- 動悸
- めまい
- 顔色が悪い
- 運動時に以前より苦しく感じる
白血球
白血球は、細菌やウイルスなどから体を守る免疫機能に関わる細胞です。
主に次の種類があります。
- 好中球
- リンパ球
- 単球
- 好酸球
- 好塩基球
血小板
血小板は、血管が傷ついたときに集まり、出血を止める働きを持っています。
血小板が少なすぎると、あざ、鼻血、歯ぐきからの出血などが起こりやすくなる場合があります。
一方、血小板が多い場合も、原因によっては血栓との関連を確認する必要があります。
健康診断の血液検査は何を見ている?
血液検査では、血液そのものの状態だけでなく、肝臓・腎臓・糖代謝・脂質代謝なども調べています。
主な血液検査項目
| 項目 | 主に確認する内容 |
|---|---|
| 赤血球数 | 赤血球の数 |
| ヘモグロビン | 酸素を運ぶ能力の目安 |
| ヘマトクリット | 血液中に占める赤血球の割合 |
| 白血球数 | 感染・炎症・免疫などに関連 |
| 血小板数 | 止血に関わる細胞の数 |
| 空腹時血糖 | 採血時点の血糖値 |
| HbA1c | 過去1~2か月程度の血糖状態を反映する指標 |
| LDLコレステロール | 高値では動脈硬化リスクの評価に使用 |
| HDLコレステロール | 低値では動脈硬化リスクの評価に使用 |
| 中性脂肪 | 食事・飲酒・肥満などの影響を受けやすい |
| AST・ALT・γ-GT | 肝臓などの状態を確認 |
| クレアチニン・eGFR | 腎機能を確認 |
| 尿酸 | 高尿酸血症・痛風などの評価に使用 |
基準値を見るときの注意点
基準値は、検査機関、測定方法、性別、年齢などによって異なることがあります。
また、健康診断のA・B・C・Dなどの判定区分も、実施施設によって意味が異なる場合があります。
そのため、次の順番で確認しましょう。
- 検査結果用紙に記載された基準範囲を見る
- 前年以前の数値と比較する
- 要再検査・要精密検査の指示を確認する
- 気になる症状や服薬状況を医師へ伝える
- 自己判断で薬やサプリメントを始めない
健康診断の数値は「測って終わり」にしないことが大切です
血圧・体重・歩数などを定期的に記録すると、自分の生活習慣と数値の変化を振り返りやすくなります。
自宅で使いやすい血圧計や体組成計を探している方は、医療機器認証、測りやすさ、記録機能を確認して選びましょう。
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「血液サラサラ・ドロドロ」とは?
「血液をサラサラにする食品」「ドロドロ血液を改善する」という表現を見かけますが、医学的には意味が曖昧です。
一般的な健康診断で、血液の「サラサラ度」を1つの数値として測っているわけではありません。
次の状態は、それぞれ別に考える必要があります。
- 脱水によって血液が濃くなる
- LDLコレステロールが高い
- 中性脂肪が高い
- 血糖値が高い
- 動脈硬化が進んでいる
- 血栓ができやすい病気がある
- 血小板や赤血球が多い
納豆を食べれば血栓を防げる?
納豆はタンパク質や食物繊維などを含む食品ですが、納豆を食べれば血栓を溶かせると断定することはできません。
また、ワルファリンを服用している人は、納豆に多く含まれるビタミンKが薬の作用へ影響するため、医師や薬剤師の指示に従う必要があります。
血液と血管の健康を支える5つの生活習慣
生活習慣を整えることは、血圧・血糖・血中脂質などの管理に役立ちます。
ただし、「この習慣だけで血液がきれいになる」というものではありません。
1.主食・主菜・副菜をそろえる
特定の食品だけを増やすより、次の食品を組み合わせることが基本です。
- 魚・肉・卵・大豆製品
- 野菜・きのこ・海藻
- 果物
- 穀類
- 牛乳・乳製品
- 適量の油脂
貧血が疑われる場合も、鉄だけでなく、タンパク質、ビタミンB12、葉酸などが関係します。
2.不足しないように水分をとる
水分不足は、脱水や体調不良につながります。
次のタイミングでこまめに補給しましょう。
- 起床後
- 食事のとき
- 運動の前後
- 入浴の前後
- 暑い環境で活動するとき
必要量は、体格、食事、気温、発汗量、運動量によって変わります。
3.今より少し多く体を動かす
適度な身体活動は、血圧・血糖・血中脂質・体重などの管理に役立ちます。
ただし、これは最初から達成しなければならないノルマではありません。
運動習慣がない人は、次のような方法から始めましょう。
- 10分程度歩く
- エレベーターではなく階段を使う
- 30分に1回立って体を動かす
- スクワットを5~10回行う
- 軽い運動を週2回から始める
4.睡眠時間を確保する
睡眠不足が続くと、食欲、血糖、血圧、ストレス反応などに影響する可能性があります。
- 起床時刻を大きくずらさない
- 日中に体を動かす
- 就寝直前の飲酒を避ける
- 寝る前のスマートフォンを長時間見続けない
- 睡眠時無呼吸が疑われる場合は受診する
5.禁煙し、飲酒量を見直す
喫煙は血管を傷つけ、心血管疾患などのリスクを高めます。
飲酒も、量が増えるほど血圧、中性脂肪、肝機能、睡眠などへ悪影響を与えやすくなります。
血液検査で異常があったときの対応
自己判断でサプリメントを飲まない
貧血を指摘されたからといって、すぐに鉄サプリメントを飲むのはおすすめできません。
貧血には複数の原因があり、鉄を必要としない貧血もあります。鉄の過剰摂取によって、胃腸症状などが起こることもあります。
早めに医療機関へ相談したい症状
次の症状がある場合は、生活習慣の改善だけで様子を見ず、医療機関へ相談してください。
- 胸の痛みや圧迫感
- 突然の強い息切れ
- 意識が遠のく、失神する
- 強い動悸
- 片側の手足が動かしにくい
- ろれつが回らない
- 原因不明のあざや出血が増えた
- 黒い便や血便が出た
- 強い疲労感や息切れが続く
- 健診で要精密検査・要治療と判定された
血液に関するよくある質問
まとめ 体育教師×トレーナーとしての結論
- 健康診断を定期的に受ける
- 結果を前年と比較する
- 異常値を放置しない
- 食事・運動・睡眠・飲酒・喫煙を総合的に見直す
- 体調に合った方法を無理なく続ける
この5つが基本です。



指導現場でも、健康診断の数値をきっかけに急な食事制限や激しい運動を始める方がいます。
しかし、最初に必要なのは「無理をすること」ではなく、現在の状態を正しく把握することです。
まずは健診結果を手元に用意して、前年から変化した項目がないか確認してみてください。
異常を指摘された場合は医療機関へ相談し、運動を始めても問題がないことを確認したうえで、できることから少しずつ始めましょう(^^)
食生活を整えたいけれど、毎日作る時間がない方へ
健康診断の結果をきっかけに食事を見直したくても、仕事や家事が忙しいと、毎食を準備するのは簡単ではありません。
冷凍宅配弁当は、栄養バランスや塩分に配慮された食事を取り入れる選択肢の一つです。
ただし、料金、量、味、栄養設計はサービスによって異なります。
自分に合う運動の強さが分からない方へ
健康診断の数値が気になり、運動を始めたいと思っても、最初から頑張りすぎると継続が難しくなります。
現在の体力や生活リズムを確認しながら、無理なく続けられる方法を一緒に考えます。
※診断や治療は行いません。健診で要再検査・要精密検査となった方は、医療機関への受診を優先してください。
最後までお読みいただきありがとうございました!


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